ひびきあふ

自然の音と響き合ふ

タグ:極み

野に在りて詠まむ
命のほのほ在りて
詠まむとす

寒牡丹の色の鮮やかさは、云うまでもなかろう。
大気が冷えて冷え切るほど、色が純化されるのだと思う。

P1210339-1-2

無垢である。
無垢なほど、白さが極まる。
心が澄み渡ってゆけば、これほど白くなれるだろうか。
だとしたら、明鏡止水の心境である。

寒さの中で、日本ミツバチが蜜を求めて鼻の周りを遊弋している。
ほの暖かさガなせる業である。


P1210344-1寒牡丹


 寒牡丹明鏡止水の極みかな

          荒 野人

野に在りて詠まむ
命のほのほ在りて
詠まむとす

仲夏の季語である。
強く匂ふ。
咲き場所が分からなくても「嗚呼、梔子だな!」と合点できる。
白き嫋やかな咲き始め。
忽ち虫が付いて、茶色に錆びてゆく。
儚い花でもある。


22年6月30日梔子


 儚さの極みのしるし花梔子 

          荒 野人
 

野に在りて詠まむ
命のほのほ在りて
詠まむとす

雪の降り始める前、シモバシラの観察に出かけた。
少しだけ、シモバシラが出来ていた。

22年1月6日シモバシラ1

可愛らしいシモバシラである。

22年1月6日シモバシラ3

よくよく観察すると、氷が繊維状になって形を為している。
その淡さが垣間見えて、心がほっと温まった。
癒される、のだ。
一つだけ、長く伸びたシモバシラがあった。

観察が終わって帰宅に向う道すがら、雪が降り始めた。
粉雪であった。
その雪はやがて、本降りとなり積もり始めた・・・。

 
22年1月6日シモバシラ2
 

 シモバシラ寒さ極みてズンと伸ぶ

             荒 野人 

野に在りて詠まむ
命のほのほ在りて
詠まむとす

コロナの勢いは衰えず・・・。
無為無策、の極みの結果。
げに恐ろしきは、感性の劣化。


0728睡蓮
 

 睡蓮の階調極む仕業かな

         荒 野人
 

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